ホームページを自社で更新できる体制を作るより外注し続けた方が安い場合の損益分岐点の計算式
ホームページを自社で更新できる体制を作るより外注し続けた方が安い場合の損益分岐点の計算式
「社内で更新できれば外注費が浮く」と思いがちですが、内製化にもコストがかかります。ホームページの内製化と外注のコスト比較を正しく計算しないと、逆に損をすることもあります。この記事では、損益分岐点の計算式を使って「本当にどちらが得か」を判断する方法を解説します。
この記事の結論
ホームページの内製化 vs 外注のコスト比較は、「人件費・ツール費・機会損失」をすべて計算しないと正しい答えが出ません。損益分岐点の計算式を使えば、自社に合った判断ができます。
– 要点1: 内製化の本当のコストは「給与の一部+ツール費+学習時間」で計算する
– 要点2: 月5〜10万円の外注費が損益分岐点の目安になるケースが多い(企業規模・更新頻度による)
– 要点3: コスト以外に「SEO・広告施策との連動性」も判断基準に加える
📌 想定読者: Web担当者・経営者(従業員6〜50名の中小企業)
📌 読了時間の目安: 約8分
なぜ「内製化すれば安い」は間違える人が多いのか
内製化のコストを「ゼロ円に近い」と思ってしまうのが最大の落とし穴です。
実際には、担当者の人件費・ツール費・教育コストが発生しています。これらを見落とすと、「外注を切ったのに結果的に高くついた」という状況が起きます。
見落としやすい内製化のコスト3つ
| コスト項目 | 具体的な内容 | 目安の金額 |
|---|---|---|
| 人件費(時間換算) | 担当者が更新作業にかかる時間×時給 | 月2〜8万円程度 |
| ツール・ソフト費 | CMSプラン・デザインツール・画像素材など | 月5,000円〜3万円 |
| 教育・学習コスト | 操作習得・SEO知識の習得時間 | 初期で10〜30時間相当 |
> ⚠️ ポイント: 人件費は「月給÷労働時間×更新作業時間」で計算します。月給30万円・月160時間勤務の担当者が月20時間をWeb更新に使う場合、月3.75万円分の人件費がホームページ更新に消えている計算です。
損益分岐点の計算式(具体例つき)
ホームページの内製化と外注のコスト比較には、以下の計算式を使います。
基本の計算式
外注費(月) > 内製化コスト合計(月)
→ 内製化した方が得
外注費(月) < 内製化コスト合計(月)
→ 外注し続けた方が得
内製化コスト合計の出し方
内製化コスト合計 = 人件費 + ツール費 + 初期導入費の月割り
- 人件費 = 月給 ÷ 月間労働時間 × 月間更新作業時間
- ツール費 = 使用するサービスの月額合計
- 初期導入費の月割り = CMS移行費など ÷ 使用予定月数
具体例で計算してみる
前提条件
- 担当者の月給: 35万円
- 月間労働時間: 160時間
- Web更新にかかる時間: 月15時間
- ツール費: 月1万円
- 現在の外注費(月間更新込み): 月6万円
計算
- 人件費 = 35万円 ÷ 160時間 × 15時間 = 約3.28万円
- ツール費 = 1万円
- 内製化コスト合計 = 3.28万円 + 1万円 = 約4.28万円/月
結論: 外注費6万円 > 内製化コスト4.28万円 なので、このケースは内製化した方が月約1.7万円の節約になります。
ただし、この計算には「機会損失(別の仕事ができたはずの時間)」は含まれていません。次のセクションで補足します。
外注し続けた方が安くなるケース
計算式の数字だけ見ると内製化が得に見えても、外注の方が割安になる現実的な条件があります。
外注継続が正解になる4つの状況
- 更新頻度が低い(月1〜2回程度)
→ 内製の人件費が更新1回あたりで高くなる。専門家の作業は速いので外注コスパが上がる。
- 担当者がWeb以外の主業務を持っている
→ 更新作業で本来の仕事が止まる。この「機会損失」を加算すると内製化コストが跳ね上がる。
- SEO対策やデザイン品質も外注に含まれている
→ 更新費の中にSEOチェック・文章校正・画像最適化が含まれているなら、実質的に割安。
- 担当者が入れ替わりやすい職場
→ 引き継ぎコスト・再教育コストが繰り返し発生し、外注の方が安定する。
💡 中小企業によくある見落とし: 「うちには若い担当者がいるから大丈夫」と思っていても、その人が辞めた瞬間に更新が止まるリスクがあります。ウェブ制作の依頼先を選ぶ際のポイントについては、依頼前に確認すべき8つのポイントをまとめた記事も参考にしてください。
内製化した方が得になるケース
逆に、内製化コストが外注費を明確に下回るケースもあります。自社の状況と照らし合わせてみてください。
内製化が向いている条件チェックリスト
- [ ] 月10回以上の更新が必要(ブログ・お知らせ・商品情報の頻繁な更新)
- [ ] Web専任またはそれに近い担当者が1人いる
- [ ] 現在使っているCMSがWordPressなど、使いやすいものに移行済み
- [ ] デザインの変更は少なく、テキスト・画像の入れ替えが中心
- [ ] 外注費が月10万円を超えている
これらのうち3つ以上当てはまる場合は、内製化を本格的に検討する価値があります。
内製化に向いているかを判断する前に
「自分でできるか」の判断は意外と難しいものです。制作の自力対応については、ウェブ制作を自社でやるか外注するかの判断基準を詳しく解説した記事も合わせてご覧ください。
コスト以外の判断軸:SEO・広告との連動も考える
コストだけで内製化・外注を決めると、集客の成果を見落とすことがあります。
「安さ」より「成果」で考えると判断が変わる
ホームページの更新は、単なる情報整理ではありません。SEO(検索エンジン最適化)や広告の効果に直結する作業です。
たとえば:
- 記事を追加するとき → 検索キーワードを意識した書き方が必要
- ランディングページを変更するとき → 広告のリンク先と整合性が必要
- 会社情報を更新するとき → Googleビジネスプロフィールとの連携も必要
これらを「コスト最小」の基準だけで判断すると、更新のたびに集客効果が落ちる可能性があります。
外注のメリットは「専門性のセット購入」
外注費の中には、更新作業だけでなく「専門家の知識」が含まれています。
| 外注に含まれる価値 | 内製化した場合の代替手段 |
|---|---|
| SEOを意識した文章構成 | 担当者の学習・または別途SEO費用 |
| 画像の最適化・圧縮 | ツール費+作業時間 |
| モバイル表示のチェック | 担当者の確認作業時間 |
| セキュリティアップデート | 別途保守費用 |
Web集客がうまくいかない理由の多くは、更新の「質」の問題です。詳しくはWeb集客がうまくいかない原因と対策を解説した記事をご覧ください。
中長期でのコスト設計も重要
外注を続けながら「SEO強化」「広告連動」を組み合わせていくことで、集客コスト全体を下げていく戦略もあります。特に中小企業の場合、「外注費を削る」よりも「外注費から成果を出す」方が最終的に費用対効果が高いケースも少なくありません。
現在の外注先に集客施策の相談ができない、という場合は、お気軽にお問い合わせください。費用感の確認だけでも受け付けています。
よくある質問
Q1. ホームページの内製化とは何ですか?
A. 内製化とは、外部の制作会社に依頼していたホームページの更新・運用作業を、自社の担当者が行うようにすることです。WordPressなどのCMSを使えば、専門知識がなくても更新できる環境を作れます。ただし人件費・ツール費・学習コストが別途かかります。
Q2. 損益分岐点の計算で使う人件費はどう出せばいいですか?
A. 「月給 ÷ 月間労働時間 × Web更新にかかった月間時間」で計算します。月給30万円・月160時間勤務の担当者が月20時間を更新に使う場合、人件費は約3.75万円です。この数字に毎月のツール費を足した合計が、外注費と比較する内製化コストになります。
Q3. なぜ内製化した方が安いのに外注を続ける会社があるのですか?
A. コスト以外の理由が主です。専門的なSEO知識・デザイン品質・更新スピード・担当者交代リスクの回避など、外注には「専門性のセット購入」という価値があります。コストだけで判断すると集客効果が落ち、結果的に損をするケースもあります。
Q4. 内製化と外注はどちらが良いですか?
A. 更新頻度・担当者の有無・外注費の水準によって異なります。月10回以上の更新が必要で専任担当者がいる場合は内製化が有利です。月2〜3回程度の更新で外注費が月5万円以下なら、外注継続の方が割安になるケースが多い傾向があります(企業の状況によって異なります)。
Q5. ホームページの外注費の相場はいくらですか?
A. 月額の運用・更新費用は、業者や更新頻度によって異なりますが、テキスト・画像の差し替えのみで月1〜5万円程度、SEO対策や新規ページ追加を含む場合は月5〜15万円程度が目安と言われています(2026年時点の一般的な相場の目安です)。
まとめ
ホームページの内製化 vs 外注のコスト比較は、人件費・ツール費・機会損失を正確に計算しないと判断を誤ります。
この記事のポイントを3つで整理
- 損益分岐点の計算式: 内製化コスト(人件費+ツール費)と外注費を毎月比較する
- 外注が得になるケース: 更新頻度が低い・担当者の主業務が別にある・SEO対策込みの外注
- コスト以外の視点: SEOや広告との連動性・品質・担当者リスクも判断に入れる
「計算してみたけど、自社の場合どちらが得か判断できない」という場合は、具体的な費用感を含めてご相談いただけます。静岡を拠点に全国対応しており、更新費用の見直しからSEO・Web広告との連動まで、幅広くサポートしています。