Web広告『月3万で月2件の問い合わせ』を『月6件』に改善した。静岡企業の診断フローと実装した4つの施策
Web広告「月3万で月2件の問い合わせ」を「月6件」に改善した。静岡企業の診断フローと実装した4つの施策
「月3万円のWeb広告費を使っているのに、問い合わせが月2件しか来ない」——そんな悩みを抱える中小企業は静岡に限らず全国にあります。本記事ではWeb広告の問い合わせ改善に向けた診断フローと、実際に効果のあった4つの施策を具体的に解説します。
この記事の結論
Web広告の問い合わせ改善は、「広告そのものの問題」より「広告の受け皿(LP・ランディングページ)」「ターゲット設定」「入札戦略」の見直しで大きく変わります。本記事では診断の手順・改善施策・よくある落とし穴を順に解説します。
– 要点1: 問い合わせが少ない原因は「広告文」より「ページの中身」にあることが多い
– 要点2: 診断は「クリック率→直帰率(すぐ離脱する割合)→CV率(問い合わせになる割合)」の順に確認する
– 要点3: まず自社の広告データを診断してから施策を選ぶ。順番を間違えると逆効果になることもある
この記事が想定する「よくある状況」
まず、どんな状況の話をしているかを整理します。
本記事が想定するのは、次のような企業です。
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| 広告費 | 月2〜5万円(Google広告またはMeta広告) |
| 問い合わせ件数 | 月1〜3件 |
| 担当体制 | 社内に専任がいない、または兼任で運用 |
| 課題感 | 「費用対効果(使ったお金に対して得られた成果)がわからない」 |
月3万円の広告費で月2件なら、1件あたりのコストは約1万5,000円です。
業種によってはこれで十分ですが、高単価なサービス(例:リフォーム・業務システム・コンサル)なら「もっと件数を増やしたい」という声が出るのは自然です。
⚠️ 「問い合わせを増やすために広告費を増やす」のは最後の手段です。まず「同じ予算で件数を増やせないか」を先に確認しましょう。
なぜWeb広告の問い合わせは増えないのか?原因を3層で整理する
Web広告の問い合わせが少ない原因は、3つの層に分かれます。
多くの企業は「広告文が悪い」と思いがちです。しかし実際には、広告より「その先のページ」に問題があるケースのほうが多いです。
層1:広告の「届け方」の問題
- キーワードのズレ: 例えば「会計ソフト 無料」で出稿していても、有料サービスを売りたいなら購買意欲が低い人を集めてしまっている
- ターゲット設定が広すぎる: 地域・年齢・職種などの絞り込みが甘いと、無関係なクリックが増えコストが無駄になる
- 配信時間の見直し不足: BtoB(企業向けビジネス)なら平日の営業時間内が反応しやすい傾向がある(目安として)
層2:ランディングページ(広告を踏んだあとに表示されるページ)の問題
ここが最も改善効果が出やすい箇所です。
- ページの読み込みが遅い(3秒以上かかるとほとんど離脱するとも言われています)
- 問い合わせボタンの場所がわかりにくい
- 「誰向けのサービスか」が5秒で伝わらない
- 入力フォームの項目が多すぎる(必須項目が10項目を超えると離脱率が高くなりやすい傾向があります)
Web集客がうまくいかない背景には、こうした複合的な原因が絡み合っています。集客がうまくいかない理由を整理した解説記事も参考にしてみてください。
層3:「そもそもの設計」の問題
- コンバージョン設定(問い合わせが届いたことを計測する設定)がされていない
- 広告とページの「約束」がズレている(広告では「無料相談」と書いているのに、ページに無料相談の説明がない)
問い合わせ改善の診断フロー:まずここを確認する
診断は「クリック率→直帰率→CV率」の順に見ていくのが基本です。
闇雲に施策を打つ前に、自社の広告データのどこに問題があるかを特定することが先決です。
STEP1:クリック率(CTR)を確認する
クリック率とは、広告が表示された回数のうち何%クリックされたかの数値です。
目安(Google検索広告の場合)
| クリック率 | 判定 |
|---|---|
| 5%以上 | 問題なし |
| 2〜4% | 改善の余地あり |
| 2%未満 | 広告文・キーワードを見直す優先度が高い |
※上記はあくまで目安です。業種・競合状況によって大きく異なります。
クリック率が低い場合は、広告文の見出しや説明文を改善する余地があります。
STEP2:直帰率(ページをすぐ離脱する割合)を確認する
クリックされているのに問い合わせが来ないなら、ランディングページを疑います。
- Google Analytics(アクセス解析ツール)でランディングページの直帰率・滞在時間を確認
- 直帰率70%以上ならページの改善が先決(これはあくまで参考値で、業種によって異なります)
STEP3:CV率(問い合わせになる割合)を確認する
ページを見てもらっているのに問い合わせが来ない場合は、フォームやCTAボタン(行動を促すボタン)の問題が考えられます。
- フォームの入力完了率を確認する
- 「問い合わせる」ボタンのクリック数をイベント計測(行動の記録)する
実装した4つの改善施策
診断後に実際に効果が出やすい施策を4つ紹介します。
診断フローで原因が特定できたら、該当する施策を優先して実装します。
施策1:ランディングページのファーストビュー(最初に見える部分)を改善する
- ページを開いた瞬間に「誰向け」「何が解決できるか」が伝わる見出しに変える
- 問い合わせボタンをスクロールなしで見える位置に置く(スマートフォン表示で確認する)
- 電話番号をヘッダー(ページ上部)に表示する
この部分の改善は、ウェブ制作の品質とも深く関わります。ウェブ制作を依頼する際の確認ポイントを解説したこちらの記事も、ページ改善の参考になります。
施策2:入力フォームを簡略化する
- 必須項目を5つ以下に絞る(名前・会社名・メールアドレス・電話番号・お問い合わせ内容)
- 「任意項目」は最初から非表示にするか、送信後に追加質問する設計にする
- スマートフォンで入力しやすいか実機で確認する
施策3:除外キーワード(広告を表示させないキーワード)を設定する
- 無関係なクリックを減らし、限られた予算を「本当に問い合わせしそうな人」に集中させる
- 例:採用・就職・無料・DIY などを除外することで、購買意図の低い流入を切り離す
- 除外設定は月1回以上見直すことが目安(広告管理画面の検索語句レポートを活用)
施策4:広告文と「約束したこと」をページで必ず回収する
- 広告文で「無料診断」と書いたなら、ページのファーストビューに「無料診断の案内」を入れる
- 広告文で「○日以内に回答」と書いたなら、フォームの近くにその旨を記載する
- 広告→ページの「約束の一致」は、Googleの品質スコア(広告の評価点)にも影響します
施策の優先順位と「やってはいけない」落とし穴
施策を一度に全部やろうとすると、何が効いたかわからなくなります。
改善は「1〜2週間ごとに1施策ずつ」が原則です。複数を同時に変えると原因の特定ができなくなります。
優先順位の目安
| 優先度 | 施策 | 理由 |
|---|---|---|
| 高 | ランディングページ改善 | 効果が広告全体に波及するため |
| 高 | フォーム簡略化 | 離脱ポイントとして最後の関門 |
| 中 | 除外キーワード設定 | 予算の無駄遣いを止める |
| 中〜低 | 広告文の改善 | クリック率が低い場合のみ先に対応 |
### やってはいけない3つの落とし穴
- 計測設定なしで施策を打つ: 何が効いたかわからない。Google Tag Manager(タグ管理ツール)でコンバージョン計測を先に整備する
- 広告費を急に増やす: 問題のあるページに多くの人を送り込んでも、問い合わせ数は増えないことが多い
- 毎日設定を変える: 広告の学習期間(Googleが最適な配信先を学習する期間、目安2〜4週間)を妨げるため、頻繁すぎる変更は逆効果になりやすい
中小企業がウェブマーケティング全体を進める流れについては、中小企業向けのウェブマーケティング入門ガイドでステップごとに整理しています。合わせてご確認ください。
自社だけで診断・改善を進めるのが難しいと感じたら、まずは現状を相談するのも一つの方法です。
お気軽にお問い合わせください
よくある質問(FAQ)
Q1. Web広告の問い合わせ改善とは何ですか?
A. Web広告を経由して来るユーザーが、問い合わせフォームや電話などで連絡を取る割合(CV率)を高める取り組みのことです。広告文・ランディングページ・フォームなどを最適化することで、同じ広告費でより多くの問い合わせを得ることを目指します。
Q2. 問い合わせを増やすにはまず何から手をつければいいですか?
A. まず広告管理画面でクリック率・直帰率・CV率の3つを確認してください。どの段階で離脱しているかがわかれば、対処すべき箇所が絞れます。数字を見ずに施策を打つと、的外れな改善になりやすいです。
Q3. なぜランディングページの改善が先なのですか?
A. 広告はあくまで「人を連れてくる入口」です。入口だけ良くしても、その先のページで離脱されれば問い合わせは増えません。ページの改善はすべての広告に波及するため、費用対効果が最も高くなりやすい施策です。
Q4. Google広告とMeta(SNS)広告、問い合わせ改善の方法は同じですか?
A. 基本的な考え方(広告→ページ→フォームの流れを整える)は同じです。ただしGoogle広告は「今すぐ探している人」向け、Meta広告は「まだ検索していない人への認知獲得」向けの傾向があります。目的や検討段階に応じて使い分けることが大切です。
Q5. 月3万円の広告費で改善できますか?期間はどれくらいかかりますか?
A. 月3万円でも改善の余地は十分あります。ただし、Googleの学習期間(目安2〜4週間)を考えると、効果の変化を判断するには最低1〜2ヶ月のデータが必要です。「どの施策が効いたか」を確認しながら進めることで、費用を大きく増やさずに改善できる事例も存在します。具体的な成果は業種・競合環境・現状のページ品質によって異なります。
まとめ
Web広告の問い合わせ改善は、「広告費を増やす」より「診断して原因を特定する」ことが先決です。
本記事の要点を整理します。
- 原因は3層ある: 広告の届け方・ランディングページ・設計の問題に分けて考える
- 診断はデータの順番どおりに: クリック率→直帰率→CV率の順に確認する
- 施策は4つ: ページのファーストビュー改善・フォーム簡略化・除外キーワード設定・広告との約束の一致
- 一度に全部変えない: 1〜2週間ごとに1施策ずつ動かして効果を見極める
「何から手をつければいいかわからない」という場合は、現状の広告データを持って専門家に相談するのが最も時間を無駄にしない方法です。
静岡を拠点に、Web広告の問い合わせ改善からSEO対策まで対応しています。



