BtoB企業のウェブサイトが『問い合わせゼロ』になりやすい構造的理由と、30分で直せる改善箇所
BtoB企業のウェブサイトが「問い合わせゼロ」になりやすい構造的理由と、30分で直せる改善箇所
「サイトは作ったのに、問い合わせが全然来ない」——BtoBウェブサイトの問い合わせを増やす改善には、実は決まったパターンがあります。まずはその構造的な原因を知り、今日から手を動かしましょう。
この記事の結論
BtoBウェブサイトで問い合わせが来ない原因は、「誰に・何を・どう伝えるか」が設計されていないことにあります。デザインの問題ではなく、構造と導線の問題です。本記事では、問い合わせゼロの構造的な原因・具体的な改善箇所・30分でできるチェックリストを解説します。
– 要点1: 問い合わせが来ないのは「デザインが古い」からではなく、「次の行動」を誘導できていないから
– 要点2: BtoBサイトで見落とされやすい改善ポイントは、主に5つの箇所に集中している
– 要点3: 今日から始めるなら「CTA(問い合わせボタン)の位置と文言」の見直しが最も即効性が高い
なぜBtoBサイトは問い合わせゼロになりやすいのか
BtoBウェブサイトが問い合わせを増やす改善を怠りやすい、根本的な理由があります。それは「サイトを作ること自体が目的になってしまっている」という点です。
BtoCのショッピングサイトと違い、BtoBサービスは購買判断に複数の人が関わります。担当者・上司・経営者の全員が「信頼できる」と感じないと、問い合わせという行動には至りません。
BtoBとBtoCでは「読者の行動」がまるで違う
| 比較項目 | BtoC(一般消費者向け) | BtoB(企業向け) |
|---|---|---|
| 意思決定者 | 個人1名 | 複数名(担当〜経営者) |
| 購買検討期間 | 数分〜数日 | 数週間〜数ヶ月 |
| 問い合わせへのハードル | 低い(気軽) | 高い(社内稟議が必要なことも) |
| 必要な情報量 | 少なくてOK | 多いほど安心 |
| 重視するポイント | 価格・デザイン・口コミ | 実績・信頼性・費用対効果 |
BtoBの読者は、「このサービスを社内で提案しても大丈夫か?」という目線でサイトを読んでいます。その視点が抜けたまま作られたサイトは、どれだけ見た目がよくても問い合わせにはつながりません。
「サイトに人が来ていない」と「サイトから問い合わせが来ない」は別問題
問い合わせゼロの原因は、大きく2つに分かれます。
- 集客の問題:そもそもサイトに人が来ていない(検索・広告・SNSの課題)
- 転換の問題:人は来ているのに、問い合わせまで至らない(導線・信頼感の課題)
本記事では、転換の問題(来訪者を問い合わせに変える仕組み) を中心に解説します。集客の課題については、Web集客がうまくいかない3つの理由と解決策で詳しくまとめていますので、あわせてご確認ください。
問い合わせゼロを生む「5つの構造的な原因」
問い合わせが来ない原因を診断すると、BtoBサイトでは次の5つのいずれか(あるいは複数)に当てはまることがほとんどです。
原因1|「誰向けのサービスか」が伝わっていない
トップページを開いて3秒で「これは自分の会社に関係あるな」と思わせなければ、読者はすぐに離脱します。
よくあるNG例:
- 「○○のことなら私たちにお任せください」(何をするのかわからない)
- 業種・規模・課題の具体的な言及がない
- 実績写真や事例が一切ない
対策:トップページのファーストビュー(最初に見える部分)に「誰の・どんな課題を・どう解決するか」を一文で書きましょう。
原因2|CTA(問い合わせボタン)が見つけにくい
CTA(コール・トゥ・アクション)とは、「お問い合わせはこちら」などの次の行動を促すボタンや文言のことです。
これがページの一番下にしかない、色が目立たない、文言が「お問い合わせ」だけ——という状態では、興味を持った読者も行動に移せません。
改善のポイント:
- ヘッダー(ページ上部)・本文中・フッターの3箇所に配置する
- 「無料で相談する」「資料をもらう」など、読者の得になる文言にする
- スマートフォンで見たとき、ボタンが押しやすいサイズになっているか確認する
原因3|信頼材料(実績・会社情報)が薄い
BtoBの担当者が問い合わせ前に必ず確認するのが「この会社は信頼できるか」という点です。
以下がないサイトは、問い合わせのハードルが一気に上がります:
- 導入実績・事例(業種・規模・課題が書いてあると◎)
- 代表者名・顔写真・会社所在地
- 設立年・従業員数などの基本情報
- お客様の声・レビュー
原因4|問い合わせフォームの入力項目が多すぎる
「まず話を聞いてみたい」という軽い気持ちで来た読者が、フォームを開いたら20項目の入力欄があった——これでは諦めてしまいます。
目安:初回の問い合わせフォームは「会社名・氏名・メールアドレス・相談内容(自由記述)」の4項目程度に絞りましょう。詳細はその後のやり取りで確認できます。
原因5|スマートフォン対応が不十分
2026年現在、ビジネスパーソンがスマートフォンでサイトを見るのは当たり前になっています。
スマートフォンで表示が崩れている、文字が小さすぎる、ボタンが押しにくい——これらはすぐに直せるのに放置されていることが多い改善ポイントです。
30分で直せる!改善箇所チェックリスト
まずは自分のサイトを以下の観点でチェックしてみましょう。チェックが入らない項目が、今日直せる改善箇所です。
今すぐ確認できる10のチェック項目
| チェック | 確認ポイント |
|---|---|
| ☐ | トップページに「誰向けサービスか」が3秒で伝わる |
| ☐ | ヘッダーに問い合わせボタンがある |
| ☐ | ボタンの文言が「お問い合わせ」以外の具体的な言葉になっている |
| ☐ | スマートフォンで崩れずに表示される |
| ☐ | 会社名・代表者名・住所が掲載されている |
| ☐ | 実績・事例が最低1件以上掲載されている |
| ☐ | 問い合わせフォームの入力項目が7項目以内 |
| ☐ | 各サービスページに問い合わせへの導線がある |
| ☐ | ページの読み込みが3秒以内(体感で確認) |
| ☐ | SSL(「https://」で始まるURL)になっている |
### 30分でできる3つの即効アクション
① ヘッダーに問い合わせボタンを追加する(10分)
ほとんどのCMS(WordPress等)でヘッダーのメニューにリンクを追加できます。色は目立つ赤・オレンジ・緑などにするとクリック率が上がる傾向があります(一般的な目安として)。
② 問い合わせボタンの文言を変える(5分)
「お問い合わせ」→「まずは無料で相談する」「資料を取り寄せる」など、読者が得をする表現に変えるだけで反応が変わることがあります。
③ フォームの項目を減らす(15分)
使っているフォームツールで、任意項目を非表示にする設定を確認しましょう。必須項目は「会社名・名前・メール・相談内容」の4つに絞るのが目安です。
BtoBサイトの「問い合わせ導線」をつくる考え方
チェックリストで個別の問題を直すことも大切ですが、サイト全体の流れ(導線)を設計することがより本質的な改善につながります。
読者は「階段」を上るように進む
BtoBの読者は、一度の訪問で問い合わせをすることは少ないです。以下のような「段階」を経て、少しずつ信頼を深めていきます。
- 認知:検索・SNS・紹介でサイトに訪れる
- 興味:「自分の会社に関係あるかも」と感じる
- 信頼:実績・事例・会社情報で「信頼できる」と判断する
- 比較:他社と比較し、このサービスが最適か検討する
- 問い合わせ:「話を聞いてみよう」と行動に移す
この流れのどこかが途切れていると、問い合わせには至りません。特に「信頼→比較」の段階を支える情報が不足しているBtoBサイトは多いです。
「問い合わせゼロ」はサイトの設計ミスが原因であることが多い
デザインをリニューアルしても問い合わせが増えない、というケースは珍しくありません。それは、見た目の問題ではなく「誰に何を伝えるか」という設計が変わっていないからです。
サイトの目的・読者・導線を整理してから制作・改善に入る必要があります。ウェブサイトを依頼する際の設計の考え方については、制作を依頼する前に確認すべきポイントをまとめた記事が参考になります。
改善してもうまくいかない場合に確認すること
チェックリストを実行しても問い合わせが増えない場合、そもそもサイトへの訪問者数が少ないという集客の問題が根本にある可能性があります。
サイトへの流入数を確認する方法
Googleアナリティクス(無料のアクセス解析ツール)でサイトへの月間訪問者数を確認しましょう。
訪問者数の目安(BtoBサービスの場合):
| 月間訪問数 | 状況の見立て | 優先すべき施策 |
|---|---|---|
| 〜100名 | 集客がほぼできていない状態 | SEO・広告などの流入対策が急務 |
| 100〜500名 | 流入はあるが伸びしろがある状態 | 流入強化+導線改善を並行 |
| 500名以上 | 流入はある程度ある状態 | 主に導線・信頼感の改善が効果的 |
※数値はあくまで目安です。業種・商品単価・競合状況によって大きく異なります。
集客からサイト改善まで一貫して取り組む重要性
問い合わせを増やすには、「集客(流入)」と「転換(問い合わせ)」の両方を改善する必要があります。
中小企業でデジタル人材が不足している場合、この2つを社内で同時に進めるのは難しいことも多いです。ウェブマーケティング全体の進め方については、中小企業のウェブマーケティングを7ステップで整理した記事も参考にしてみてください。
プロに頼むべきタイミングの見極め方
次のいずれかに当てはまる場合は、自社だけで改善を進めるより専門家に相談したほうがコスト的にも結果的にも早いことが多いです。
- 担当者が本業と兼任でWeb管理をしている
- 過去に改善を試みたが効果が出なかった
- 何から手をつけていいか分からない
- 競合他社と比べてサイトの質に大きな差がある
よくある質問(FAQ)
Q1. BtoBウェブサイトで問い合わせを増やす改善とは何ですか?
問い合わせを増やす改善とは、サイトに来た訪問者が「問い合わせる」という行動を起こしやすくする仕組みをつくることです。ボタンの位置・文言の見直し、信頼情報の追加、フォームの簡略化などが代表的な施策です。
Q2. 問い合わせを増やすために、まず何から始めればいいですか?
まずはGoogleアナリティクスでサイトの月間訪問者数を確認しましょう。訪問者数が少なければ集客対策が優先で、訪問者数がある程度いるなら導線・信頼感の改善が優先です。どちらが課題か判断することが最初のステップです。
Q3. なぜBtoBサイトはBtoCと比べて問い合わせが来にくいのですか?
BtoBは意思決定に複数名が関わり、検討期間も長いためです。担当者が「社内で提案できる根拠」として使える情報(実績・価格感・会社情報など)が揃っていないと、問い合わせに至らないケースが多くなります。
Q4. 問い合わせフォームとCTAボタン、どちらを先に改善すべきですか?
まずCTAボタン(問い合わせへの入口)の改善を優先しましょう。ボタンが見つけにくい状態では、フォームまでたどり着く読者自体が少ないためです。ボタンの位置・文言を改善した後に、フォームの項目数を見直すと効果的です。
Q5. ウェブサイトの改善にかかる費用・期間の目安はどのくらいですか?
改善の範囲によって大きく異なります。文言変更・ボタン追加などの小規模修正は数千円〜数万円・数日程度で対応できる場合が多いです。導線の全体設計を見直す場合は数週間〜数ヶ月かかることもあります。正確な費用は制作会社に相談して見積もりをもらうのがおすすめです。
まとめ
BtoBウェブサイトの「問い合わせゼロ」は、デザインではなく構造と導線の問題であることがほとんどです。
この記事でお伝えした内容を振り返ります:
- 問い合わせが来ない原因は「誰向けか不明・CTAが弱い・信頼材料が薄い・フォームが複雑・スマホ対応不足」の5つに集約される
- BtoBウェブサイトで問い合わせを増やす改善は、まずチェックリストで現状把握することから始める
- 改善しても効果が出ない場合は「集客(流入数)」自体が足りていない可能性がある
今日確認したチェックリストで、ひとつでもチェックが入らない箇所があれば、そこが改善の起点です。
まずは自分のサイトで確認してみてください。どこから手をつければいいか迷ったときや、自社だけでは改善が難しいと感じたときは、お気軽にご相談ください。静岡の中小企業様を中心に、SEOや広告などの集客施策と合わせたウェブ改善のご支援をしています。