『デジタル人材を採用したけど、結局外注している』という矛盾を解決する『判定フロー』
『デジタル人材を採用したけど、結局外注している』という矛盾を解決する『判定フロー』
デジタル人材を採用したのに、なぜか外注費が減らない。そんな「採用と外注の矛盾」を抱える中小企業の経営者・担当者向けに、今すぐ使える判定フローを解説します。
この記事の結論
デジタル人材の採用と外注のどちらが正解かは、業務の性質・頻度・コストの3軸で判断できます。本記事では判定フロー・よくある失敗パターン・両立の最適解を詳しく解説します。
– 要点1: 採用と外注の選択は「何をどれだけやるか」によって変わる。正解は1つではない
– 要点2: 「採用したのに外注している」状態の多くは、採用前の業務整理が足りなかったことが原因
– 要点3: 判定フローを使って自社の業務を仕分けると、コストと成果の両方が改善しやすくなる
デジタル人材を採用したのに、気づいたら外注費はそのまま。これは「採用の失敗」ではなく、採用前に業務を整理しきれなかったことが原因のケースがほとんどです。この記事では、デジタル人材の採用と外注をどう使い分けるか、判定フローを使って整理していきます。
「採用したのに外注している」はなぜ起きるのか
結論:採用前に「何をやらせるか」が曖昧なまま採用すると、こうなります。
デジタル人材の採用と外注が同時に走ってしまう会社には、共通の原因があります。
原因①:「デジタル人材」の定義が広すぎる
「デジタルに強い人」という条件で採用すると、実際の業務と噛み合わないことがあります。たとえば、こんなケースはよくある話です。
- SNS運用をしてほしかった → 採用した人はデータ分析が得意
- ウェブサイトを更新してほしかった → 採用した人はコーディングが苦手
- 広告を運用してほしかった → 採用した人は制作寄り
「デジタル人材」という言葉は幅が広いです。採用の時点で業務を具体化していないと、ミスマッチが生まれます。
原因②:既存の外注先との役割分担が決まっていない
採用前から外注しているウェブ制作会社や広告代理店が、採用後もそのまま続いているケースです。「採用したから切る」「外注が続くから採用が無駄」という判断を先送りしているうちに、両方にコストがかかり続けます。
原因③:社内でさばける業務量を見誤っていた
デジタルマーケティングの業務は、やればやるほど広がります。SEO対策・ウェブ広告・SNS・コンテンツ制作……1人の担当者が全部を高い精度で担うには限界があります。
📌 ポイント: 採用したから外注をゼロにする必要はありません。問題は「誰が何をやるか」が曖昧なまま両方に費用がかかっていること。これを整理するだけで状況は変わります。
採用vs外注を判定する3つの軸
結論:「頻度」「専門性の深さ」「コスト」の3軸で業務を仕分けると判断がしやすくなります。
軸①:その業務は「毎日・毎週」あるか、それとも「スポット」か
| 業務の頻度 | 向いている選択肢 |
|---|---|
| 毎日・毎週 発生する(例:SNS投稿、データ確認) | 社内採用(担当者)が向いている |
| 月1〜数回(例:記事制作、レポート作成) | 外注 or 副業人材が向いている |
| 年1〜2回(例:サイトリニューアル、広告設計) | 外注が向いている |
### 軸②:高度な専門性が必要か、それとも「慣れ」で対応できるか
- 「慣れ」で対応できる業務(例:SNS投稿、ブログ更新、レポート確認)→ 社内採用で賄いやすい
- 高度な専門性が必要な業務(例:SEO設計、ウェブ広告の最適化、ウェブサイト設計)→ 外注の方がコスパが良い場合が多い
軸③:採用コストと外注コストを比べたとき、どちらが安いか
採用にはお金と時間がかかります。目安として次のコストを考えてみてください。
| コスト項目 | 採用の場合(目安) | 外注の場合(目安) |
|---|---|---|
| 初期費用 | 求人費用・採用工数 | 初期費用・契約費用 |
| 月次コスト | 給与・社会保険料など | 月額委託費 |
| 教育コスト | 研修・OJT(先輩社員が直接教える教育)期間 | 基本不要 |
| 撤退コスト | 退職まで時間がかかる | 契約終了で完結 |
※金額は会社の状況・市場相場によって大きく変わります。自社の状況に合わせてご確認ください。
今すぐ使える!採用・外注 判定フロー
結論:以下のフローに自社の業務を当てはめると、「採用すべきか・外注すべきか」が判断できます。
ステップ①:業務をリストアップする
まず、デジタル関連の業務をすべて書き出します。
- ウェブサイトの更新・管理
- ブログ記事の作成
- SEO対策(検索エンジンで上位に出るための取り組み)
- ウェブ広告の運用(Google広告・SNS広告など)
- SNSの投稿・管理
- メールマーケティング
- アクセス解析・レポート作成
ステップ②:各業務に「頻度」「専門性」「月次コスト」を入れる
| 業務名 | 頻度 | 専門性レベル | 採用なら月コスト目安 | 外注なら月コスト目安 |
|---|---|---|---|---|
| SNS投稿 | 毎日 | 低〜中 | 給与の一部 | 【要確認: 外注月額目安】 |
| ブログ記事 | 週1〜月2 | 中 | 給与の一部 | 【要確認: 外注月額目安】 |
| ウェブ広告運用 | 毎日(確認) | 高 | 給与の一部 | 【要確認: 外注月額目安】 |
| サイトリニューアル | 年1〜2回 | 高 | 常時雇用は非効率 | スポット外注が向く |
※コスト目安は自社の状況・地域・委託先によって異なります。必ず実際の見積もりで確認してください。
ステップ③:判定フローに当てはめる
業務ひとつずつに問いかけてみてください
Q1. 毎週以上の頻度で発生する業務か?
→ YES → Q2へ
→ NO → 外注 or スポット委託が向いている
Q2. 社内の誰かが「慣れれば対応できる」業務か?
→ YES → 社内採用(または既存社員の育成)が向いている
→ NO → Q3へ
Q3. 専門家でないと品質が担保できない業務か?
→ YES → 外注が向いている
→ NO → 採用して教育する価値を検討する
このフローを業務ひとつひとつに当てはめると、「これは採用」「これは外注」と分類できます。
よくある失敗パターンと抜け出し方
結論:失敗には「型」があります。自社がどのパターンか確認することで、次の一手が見えてきます。
パターン①:採用した人に「全部やって」と頼んでしまった
デジタル担当者に、SEO・広告・SNS・サイト更新・レポートをすべて任せると、どれも中途半端になります。
抜け出し方: 担当者の「得意な業務」と「苦手な業務」を整理し、苦手な部分だけ外注に切り出す。
パターン②:外注先に任せきりで社内に知識が積み上がらない
外注先が何をしているかわからないまま数年が経ち、切ろうにも切れない状態になります。Web集客がうまくいかないと感じたとき、原因の多くは「情報の非対称性」にあることも少なくありません。
抜け出し方: 外注先に月1回のレポートと説明の場を設ける。少しずつ社内担当者が理解できる状態を作る。
パターン③:採用コストを回収できないまま外注費も増え続ける
採用して給与を払いながら、外注費も減らないという状態です。どちらも中途半端で「どちらのコストを下げるか」の判断ができていないことが原因です。
抜け出し方: 採用前に「この人が来たら何の外注をやめるか」を決めてから採用する。
ウェブ制作を外注に依頼するときの注意点については、依頼で失敗しないための8つの確認ポイントにまとめています。外注先の選び方に迷っている方はあわせてご覧ください。
採用と外注を「正しく組み合わせる」最適解
結論:採用と外注は「どちらか」ではなく「どう組み合わせるか」が重要です。
中小企業(6〜50名規模)に多い最適パターン
| 社内担当者がやること | 外注に任せること |
|---|---|
| 日常的な情報発信・SNS投稿 | SEO設計・キーワード選定 |
| 外注先への窓口・確認・承認 | ウェブ広告の設計・最適化 |
| 簡単なサイト更新・テキスト修正 | サイトの新規制作・リニューアル |
| データの確認・社内共有 | 専門的な分析・改善提案 |
このパターンでは、社内担当者は「つなぎ役・確認役」として機能します。専門的な部分は外注が担い、日常業務は社内で完結させる形です。
「社内育成」も選択肢のひとつ
既存の社員がデジタル業務を学びながら担当するパターンも有効です。外注先から知識を学ぶ機会を意図的に作ると、社内にノウハウが積み上がります。
中小企業がウェブマーケティングを始めるときの全体像については、マーケティングをウェブで始めるときの7つのステップを参考にしてみてください。
「採用か外注か」で迷ったら相談する
判断に迷ったときは、現在の外注先や信頼できる制作会社に「うちの状況だとどちらが向いていますか?」と聞いてみるのが一番早いです。
自社の課題を整理した上でご相談いただけると、より具体的なアドバイスをお伝えできます。
お気軽にお問い合わせください
よくある質問(FAQ)
Q1. デジタル人材とは何ですか?
デジタル人材とは、ウェブ・SNS・広告・データ分析などのデジタル技術を活用して業務を推進できる人材のことです。業種や職種によって求められるスキルは大きく異なります。採用前に「何ができる人が必要か」を具体化しておくことが重要です。
Q2. デジタル人材の採用と外注、どちらがコストを抑えられますか?
業務の頻度と専門性によって変わります。毎日発生する業務は採用の方が割安になることが多く、スポットや高度な専門業務は外注が効率的な場合が多いです。一概にどちらが安いとは言えません。自社の業務量を棚卸しした上で比較することをおすすめします。
Q3. なぜデジタル人材を採用したのに外注費が減らないのですか?
採用前に「採用したら何の外注をやめるか」を決めていなかったことが主な原因です。採用後も外注先との契約をそのまま継続してしまい、役割分担が曖昧なまま両方にコストがかかるケースがよくあります。
Q4. 社内採用と外注、何が違いますか?
社内採用は知識や文化が社内に蓄積される一方、採用・育成コストがかかります。外注はすぐに専門スキルを活用できますが、ノウハウが社外に留まりやすい点がデメリットです。理想は「社内で指示・確認し、専門作業は外注」という役割分担です。
Q5. 外注にかかる費用の目安はどのくらいですか?
ウェブ制作・SEO・広告運用など業務の種類によって大きく異なります。月額数万円から数十万円の幅があり、委託内容・委託先の規模・対応範囲で変わります。まずは複数社に見積もりを取り、業務内容を明確にした上で比較することをおすすめします。
まとめ
「デジタル人材を採用したのに外注費が減らない」という状況は、多くの中小企業が直面する課題です。
この記事で解説した内容を整理すると、次の3ステップが解決の近道です。
- 業務をリストアップする → 何がどれくらいの頻度で発生しているか整理する
- 判定フローに当てはめる → 頻度・専門性・コストの3軸で「採用向き」「外注向き」に仕分ける
- 組み合わせを決める → 採用と外注の役割を明確にし、どちらが何をやるかを決める
デジタル人材の採用と外注のバランスに正解はありません。大切なのは「なんとなく両方使っている」状態から抜け出し、意図を持って組み合わせることです。
判断に迷ったとき、現状を整理したいときは、ぜひ一度ご相談ください。
静岡を拠点に、ウェブ制作・SEO・ウェブ広告を一気通貫でサポートしています。対応が早く、無駄のない提案を心がけています。