マーケティング担当者が社内で『Web外注費の削減』を求められた時に使える交渉データと代替案
マーケティング担当者が社内で「Web外注費の削減」を求められた時に使える交渉データと代替案
上司から「Web外注費を削れ」と言われたけれど、何を基準に判断すればいい? Web外注のコスト削減・費用対効果を正しく把握すれば、「削っていい費用」と「削ってはいけない費用」がはっきりします。この記事では、社内交渉で使える具体的なデータと、現実的な代替案を整理しました。
この記事の結論
Web外注費のコスト削減は「一律カット」ではなく、費用対効果で仕分けるのが正解です。本記事では、社内説得に使えるデータの集め方・削減交渉の進め方・内製化との比較を解説します。
– 要点1: 外注費を削る前に「何に払っているか」を費用対効果で可視化する
– 要点2: 削ってはいけない費用(集客に直結する施策)を社内で合意しておく
– 要点3: 外注継続・部分内製化・乗り換えの3択で比較すると交渉が通りやすい
なぜ今、Web外注費の見直しを求められるのか
結論:円安・物価上昇の影響でIT予算全体が圧迫され、「Web外注費」が削減ターゲットになりやすい状況が続いています。
2026年現在、中小企業の多くで経費見直しが進んでいます。その中でも「効果が見えにくい」と思われがちなWeb関連費は、削減候補として挙がりやすい傾向があります。
ただし、ここで注意が必要です。
- Web外注費は「コスト」ではなく「投資」の側面が強い
- 削減した結果、集客が止まると売上への影響が後から出る
- 「成果が見えにくい」のは計測していないから、という場合も多い
⚠️ 「とりあえず削る」は危険です。削る前に何にいくら払っているかを整理することが、交渉の出発点になります。
Web集客がうまくいかない根本原因を先に理解しておくと、どの費用を守るべきかが見えてきます。詳しくはWeb集客がうまくいかない原因と解決策をまとめた記事もあわせてご覧ください。
まず「仕分け」から。費用対効果で外注費を3つに分類する
結論:すべての外注費を一括りにするのをやめて「売上直結」「間接貢献」「管理・保守」の3種類に分けると、削れる費用が一目でわかります。
分類1:売上直結の費用(削ると売上が落ちるリスクあり)
| 費用の種類 | 具体例 | 削るリスク |
|---|---|---|
| Web広告の運用代行 | リスティング広告、SNS広告 | 問い合わせ数が減る |
| SEO対策 | 記事制作・内部改善 | 検索からの流入が落ちる |
| LP(ランディングページ)制作 | 商品・サービス紹介ページ | 成約率が下がる |
### 分類2:間接貢献の費用(中長期で効いてくる)
- ブランディング用のサイトリニューアル
- SNSの投稿代行
- メルマガ配信の設計・管理
分類3:管理・保守の費用(見直し余地がある)
- サーバー・ドメインの管理代行
- プラグインやシステムのアップデート対応
- 更新頻度が低いのに月額費用がかかっているもの
📌 削減候補は「分類3」から手をつけるのが鉄則。分類1を削ると集客が止まり、削減効果より損失のほうが大きくなるケースがあります。
削減交渉で使えるデータの集め方
結論:「数字で話す」ことが社内交渉の最大の武器です。以下の4つを揃えるだけで、説得力が大きく上がります。
外注費を守りたいなら、費用対効果を「見える化」するしかありません。
① 各施策の費用と成果を表にまとめる
まずは今払っている費用を一覧化します。
| 施策 | 月額費用(目安) | 月間問い合わせ数 | 1件あたりの獲得コスト |
|---|---|---|---|
| Web広告運用 | 【要確認: 運用代行費用】 | 【要確認: 問い合わせ件数】 | 計算して記入 |
| SEO記事制作 | 【要確認: 記事制作費用】 | 【要確認: オーガニック流入数】 | 計算して記入 |
| サイト保守 | 【要確認: 保守費用】 | 0件(直接集客なし) | 対象外 |
### ② 過去3〜6ヶ月のトレンドを確認する
- Google Search Console(検索経由の訪問数を確認できる無料ツール)
- Google Analytics 4(サイト内の行動やCV(問い合わせ・申し込み)を追える無料ツール)
これらのデータを使えば「外注費を払い始めてから流入が増えたかどうか」が数値で見えます。
③ 「もし削ったら」のシミュレーションを作る
たとえばSEO施策を止めた場合、検索からの訪問数がどう変わるかを過去データから推測します。
- 現在のオーガニック流入(自然検索からの訪問)の割合
- その訪問が問い合わせにつながっている割合
この2つを掛け合わせると「削減した場合の機会損失」が概算できます。
⚠️ シミュレーション数値はあくまで目安です。断定的な予測ではなく「こういうリスクがあります」という説明材料として使いましょう。
④ 競合との比較情報を加える
同業他社がどの程度Webに投資しているかの参考情報があると、説得力が増します。業界団体の調査や、取引先・知人から得られる情報を活用してください。
「外注継続」「部分内製化」「乗り換え」3択の比較表
結論:コスト削減の方法は「全部外注をやめる」だけではありません。3つの選択肢を比較してから判断するのが正解です。
| 選択肢 | 費用への影響 | 質・成果への影響 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| 外注継続 | 変わらず | 安定しやすい | 成果が出ている場合 |
| 部分内製化 | 一部削減可能 | 担当者の習熟が必要 | 社内に学ぶ余力がある場合 |
| 別会社へ乗り換え | 場合によって削減 | 移行コストが発生 | 現状の費用対効果が低い場合 |
### 部分内製化で現実的に「社内でできること」
- ブログ・SNS投稿の文章を自社で書く
- 写真・バナーの一部を社員が作成する
- 簡単な文言の修正や画像差し替えを自社で行う
外注に残すべき「専門性が必要なこと」
- SEOの技術的な改善(構造の修正・速度改善など)
- Web広告の入札戦略と分析
- サイト全体の設計・ページ構成の見直し
「ウェブ制作を全部自分でやれるか?」という問いへの答えは状況によります。自社でできる範囲の判断基準を解説した記事で整理していますので、内製化を検討する際の参考にしてください。
削減交渉を通すための社内プレゼンの組み立て方
結論:「削れません」ではなく「削っていい費用と削ってはいけない費用を分けました」と伝えると、上司は話を聞いてくれます。
交渉で使えるプレゼンの3ステップ構成
ステップ1:現状の外注費を全部見せる(隠さない)
費用の全体像を先に開示することで、隠している印象を与えません。「〇〇に月◯万円、計〇万円を外注費として使っています」と一覧で示します。
ステップ2:費用対効果のよいものと悪いものを分ける
前述の3分類を使って、「これは集客に直結しているので削ると機会損失になります」「こちらは見直し余地があります」と明確に分けます。
ステップ3:代替案と削減額の目安を提示する
「保守費用をXX円削減できます」「SNS投稿は内製化で対応します」など、具体的な代替案とセットで提案すると、承認を得やすくなります。
上司が「承認したくなる」提案書の要素
- 現状のコストと成果を表で示す
- 削減案ごとにリスクを1行で添える
- 代替手段とその工数(社員の作業時間)を明示する
- 半年後・1年後にどう評価するかの指標を決めておく
外注先を選び直す場面では、依頼前に確認すべきポイントを押さえておくことも大切です。ウェブ制作の依頼で失敗しないための8つの確認事項で整理していますので、乗り換えを検討する際にも役立ちます。
また、現在の外注先の費用対効果に疑問を感じているなら、一度第三者に相談してみることも選択肢のひとつです。お気軽にお問い合わせください。費用の相場感や自社に合った施策についても、遠慮なくご相談いただけます。
よくある質問(FAQ)
Q1. Web外注費の削減とは何ですか?
A. Web制作・広告運用・SEOなどを外部会社に依頼している費用を見直すことです。「一律カット」ではなく、費用対効果を測って「削れる費用」と「削ってはいけない費用」を仕分けるプロセスを指します。(約100字)
Q2. Web外注費の費用対効果を測るにはどうすればいいですか?
A. 施策ごとに「月額費用 ÷ 獲得した問い合わせ数・成約数」で1件あたりのコストを計算します。Google Analytics 4やSearch Consoleの無料ツールを使えば、数字の根拠を作ることができます。(約100字)
Q3. なぜWeb外注費を削減する際に慎重さが必要ですか?
A. Webからの集客が止まるリスクがあるからです。特にSEOや広告は、止めた直後に成果が落ちます。削減効果より機会損失が大きくなるケースもあるため、削る前のシミュレーションが重要です。(約100字)
Q4. 外注継続と部分内製化、どちらが費用対効果は高いですか?
A. 一概には言えません。社内に担当者を育てる余力があれば内製化でコストを抑えられますが、学習コスト(時間・研修費など)が別途かかります。専門性が必要な施策は外注を続けたほうが結果として安上がりなケースも多いです。(約115字)
Q5. Web外注費の削減にどのくらいの期間がかかりますか?
A. 「費用の仕分けと代替案の提示」なら1〜2ヶ月が目安です。ただし内製化に移行する場合は担当者の習熟に3〜6ヶ月程度かかることが多いです。削減効果が出るまでの期間をあらかじめ上司に共有しておくことが大切です。(約115字)
まとめ
Web外注費のコスト削減は、費用対効果を「見える化」してから判断するのが正解です。
この記事のポイントをおさらいします。
- 費用の仕分け:「売上直結」「間接貢献」「管理・保守」の3分類で削れる費用を特定する
- 交渉データを揃える:施策ごとの獲得コストと過去のトレンドを数字で示す
- 3択で比較する:外注継続・部分内製化・乗り換えの比較表で上司に判断材料を渡す
- 代替案とセットで提案する:「削れません」ではなく「代わりにこうします」で交渉を通す
「削れる費用と削れない費用の整理がわからない」「今の外注先の費用対効果が本当に正しいのか確認したい」という場合は、ぜひ一度ご相談ください。